相続人の中に行方不明者がいる場合の手続について

(2010/12/13)

相続に関するご相談やご依頼の中で、
相続人の内のひとりが行方不明であったり夫と前妻の間に子供がいてその方の所在が分からず、
何らかの方法で所在を確認することが必要とされるケースが増えてきています。

遺言を残されていない場合には、故人の財産を相続するには、
相続人全員で手続を進めなくてはなりません。
というのは、不動産の名義変更や預貯金の解約手続きなど全て、
相続人全員の実印による押印と印鑑証明書が求められる
からなのです。

相続人のうちのひとりが所在不明の場合であっても、
その相続人抜きには、手続を進めることはできません。

そこで、所在不明の相続人が、今どこに住んでいるのかを確かめる必要があります。
まず、行うことは、故人の出生から死亡までの連続した戸籍を取得し、
そこから法定相続人を確定させます。

次に、法定相続人全員の現在の戸籍謄本を取得します。
この現在の戸籍謄本の取得方法については、
現在の本籍地が分かっているのであれば現在の本籍地に直接請求し、
分からないのであれば、故人の戸籍の取得と同じ方法で本籍地を辿って取得します。
連絡先や所在が分からない相続人の場合には、後者になるでしょう。

そして、連絡先や所在の分からない相続人については、
本籍地において「戸籍の附票」というものを取得します。
「戸籍の附票」とは、住民票の変更履歴を記載した書類です。
この「戸籍の附票」に記載されている最後の住所地が、現在住民票を置いている地となります。

そこで、この住民票所在地に、お手紙や直接訪問してみる等の方法で連絡を試みます。
たいていの方は、住民票所在地に住んでいると考えられますので、
この方法で連絡が取れる可能性があります。
手紙を送る場合には、後に「不在者財産管理人」を家庭裁判所に申し立てる場合の添付書類
とする事も考えて内容証明で送付されるのが良いでしょう。
また、その書面の内容は、全くお会いした事のない方であるならば、
相手の立場も考えて作成しなくてはなりません。

これらの作業は、専門家でも、1か月、又はそれ以上の期間を要すことがあります。

最終的に、住民票所在地に連絡しても、反応がない場合には、遺産分割手続きを進めるため、
家庭裁判所へ「不在者財産管理人選任」の申し立てを行うことになります。
実際に遺産分割をする際には、
更に、不在者財産管理人が家庭裁判所から特別な許可をもらう必要があります。
そうすることによって、不在者財産管理人が不在者に代わって、
遺産分割協議書への押印をすることにより手続を進めることができます。

当事務所では、所在不明の方への通知書の作成や
戸籍の附票の取得を含む相続人調査(相続関係説明図の作成)を行っております。
お気軽にご相談下さい。

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