こんにちは。
大阪府堺市の行政書士の中村です。
ご訪問いただきましてありがとうございます。
障がい福祉サービスの中でも、短期入所(ショートステイ)は介護者の負担軽減や緊急時の支援として重要な役割を担っています。
先日、単独型の短期入所事業所の指定申請を行わせていただきました。
障がい者グループホームの開設と併せて空床型の事業所の申請を行うことはよくありますが、単独型を開設される事業所様はまだまだ少ない印象です。
ただ、今回の事業所様は複数の単独型の短期入所事業所を運営されており、多くの方が利用されており、事業運営も上手くいっています。
近年、ショートステイのニーズが高まっていることもあり、単独型の短期入所事業所は、柔軟な運営が可能で、地域のニーズに応じたサービス提供ができる点で注目されています。
本記事では、単独型短期入所事業所の特徴、メリットなどについて簡単にまとめてみました。
短期入所(ショートステイ)とは
短期入所(ショートステイ)は、障がいのある方が一時的に施設に宿泊し、入浴・排泄・食事などの介護や日常生活の支援を受けられる福祉サービスです。
主に、次のような目的で利用されています。
✔緊急一時保護(介護者の病気等社会的事由、虐待保護)
✔入所施設利用の待機待ち(長期間連続利用、複数ショートのかけもち)
✔レスパイトケア(多様な私的事由の許容)
✔地域生活(単身・GH等)へ向けての事前準備(親世帯からの巣立つ準備)
✔本人の地域生活疲れや健康管理や維持(単身生活者等への心身の健康維持)
短期入所の3つの形態
短期入所には、以下の3つの提供形態があります:
単独型
短期入所専用の施設として独立して運営される形態。他のサービスと併設されておらず、ショートステイのみを提供します。
空床型
既存の障がい者施設(グループホームなど)の空いている部屋を活用して提供する形態。
併設型
生活介護や入所施設などに短期入所専用の部屋を併設して提供する形態。
令和4年度の「障害福祉サービス等報酬改定検証調査」では、「併設型」が37.5%、「単独型」が32.3%、「空床型」が17.1%、「空床型+併設型」が12.1%の割合で開設されています。
なお、同調査結果では、単独型の併設事業所としては、「生活介護」がもっとも多く。次いで「日中活動サービスは実施していない」が36.2%との結果が出ています。
単独型の特徴
単独型短期入所には、以下の特徴があります:
・独立した施設で、常時入居者がいない。
・ 短期入所専用のため、柔軟な運営が可能。
・ 障がい児向けの施設が多く、保護者のレスパイトニーズに応える形で設置されることが多い。 
・収益性の確保が課題であるため、生活介護や就労支援など他のサービスと併設して運営されることもある。
・人員配置や設備基準が厳格に定められており、開業には十分な準備が必要。
・単独型加算(320単位/日)を算定できる。
単独型のメリットと課題
| メリット | 課題 | 
|---|---|
| 利用者にとって静かで落ち着いた環境を提供できる | 常時利用者がいないため、稼働率の確保が難しい | 
| 柔軟なサービス提供が可能 | 夜間の人員確保が困難な場合がある | 
| 他の施設と独立しているため、感染症対策などで有利 | 初期投資や運営コストが高くなりがち | 
まとめ
単独型短期入所事業所は、地域の障がい者支援において重要な役割を果たす存在です。
特に、障がい児を育てる家庭にとっては、安心して子どもを預けられる場所としてのニーズが高まっています。
一方で、運営には高い専門性と安定した経営基盤が求められるため、事前の事業計画や行政との連携が不可欠で、法令遵守・体制整備・安全管理が鍵となります。
開業されるなら、地域に根ざした信頼性の高いサービスを目指していきましょう。
幣事務所でも、短期入所(ショートステイ)事業所の開業・運営をご支援しております。
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